柑橘でジャムをつくる
カボス、キンカン、ユズ、ダイダイ。それぞれの個性と仕込みの違い

柑橘は種類が多く、ジャムやマーマレードにすると、品種ごとの香りと苦みの違いがはっきり出ます。Copperbrook Dawnが柑橘のジャムを多く手がけるのは、その個性の幅が仕込みの面白さになるからです。カボス、キンカン、ユズ、ダイダイ、それぞれの個性を整理します。
カボス:酸味と苦みのバランス
カボスは大分県が主産地として知られています。果汁の酸味が強く、果皮には独特の苦みがあります。マーマレード仕立てにすると、この苦みが全体を引き締めます。甘いだけのジャムが苦手な方に向いています。
仕込みは9月から10月上旬に限られます。果皮を細切りにして一度湯がいてから使うことで、苦みを調整できます。湯がく時間は毎年の果実の状態を見て変えています。
キンカン:皮ごと食べる甘さ
キンカンは果皮ごと食べる柑橘です。果皮の甘みと果肉の酸味が一体になっています。コンフィチュール仕立てにするため、果実を丸ごと低温でゆっくり炊きます。高温で炊くと皮が固くなるため、温度管理が重要です。
春先に仕込む品番です。ヨーグルトにのせると果実の形が残っているのがわかります。
ユズとダイダイ:冬の柑橘
ユズは冬の代表的な柑橘です。果汁よりも果皮の香りが強く、マーマレードにすると香りが際立ちます。果皮を二度湯がきすることで、苦みを穏やかにしています。
ダイダイはユズより大きく、果汁が多い柑橘です。酸味が強く、砂糖を多めに使います。正月の飾りとして知られていますが、ジャムにすると独特の風味があります。どちらも12月から1月にかけて仕込みます。
柑橘は毎年、同じ季節に違う表情を見せます。それが仕込みを飽きさせない理由の一つです。